なた豆茶で歯肉炎対策するとき肝心なのは運用する人だ

日本生命保険、明治安田生命保険、住友生命保険の3社は2日、株式会社の株主総会に相当する総代会を相次いで開いた。安倍晋三政権の経済政策「アベノミクス」が追い風となり、2014年3月期の業績が好調だったことを報告。海外展開など今後の経営方針について説明した。 日本生命保険は大阪市内のホテルで定時総代会を開き、保険販売の新規増加や資産運用の順ざや拡大、保有契約件数、保険料が増加したことなど報告した。また5万人の営業職員体制による細かく迅速な対応のためのコンサルティング強化について説明した。 また、第一生命保険が米中堅のプロテクティブ生命を買収するなど生保の海外展開の質問に対し筒井義信社長は「大規模ではないが引き続き業容拡大のためパートナーと長期的に保険、運用面でシナジーを高めていく」と返答した。 一方、国内外のバランスは国内が頭打ちのため海外を拡大するのではなく、国内は今後も開拓の余地があり、圧倒的なシェアを目指していく考えを示した。 明治安田生命保険は都内のホテルで総代会を開いた。新商品の販売動向や海外展開について質問が相次いだ。株式会社の第一生命が米中堅生保を買収したことを受け、株式会社化の転換の可能性について殿岡裕章副社長は「(中期計画内での)海外新規投資額は2500億円だが、相互会社だからそれを上回る投資ができないわけではない。中計内では株式会社化は検討していないが、将来の選択肢のひとつ」と回答した。 国内での他社との合併買収について根岸秋男社長は「中計では他社の買収合併は検討していないが、他業界との提携については契約者の利益に資すれば積極的に検討する」と答えた。 住友生命保険は大阪市内のホテルで総代会を開催。海外展開や株式会社化について質疑応答が交わされた。 橋本雅博社長は株式会社化について「メリット、デメリットがあり、保険会社の契約者への長期の保障提供の観点から、成長戦略を踏まえて慎重に検討していかなければならない」と述べた。 三井住友銀行など4行は、フジコーの連結子会社が岩手県一戸町で取り組んでいる大規模木質バイオマス発電事業に、21億9900万円の融資枠を設定しシンジケートローンを組成した。フジコー子会社は4行の協調融資で調達する資金を、発電設備や森林資源の燃料化に必要なプラントの契約金などに充てる。発電した電力は大手電力会社以外の新電力(PPS)が引き受けて、地元の小中学校や企業などに供給する。 フジコー子会社の一戸フォレストパワーへのシンジケートローンは三井住友銀行が主幹事を担当して、三菱東京UFJ銀行と七十七銀行、東日本銀行が参加した。地域で調達する燃料で発電して、地域で電力を消費する「地産地消型」のビジネスモデルを後押しする。木質バイオマス発電の出力は1時間当たり6250キロワット。発電に必要な木質燃料は、岩手県や秋田県北部、青森県南部から森林の木材を調達する。電力は再生可能エネルギー固定価格買い取り制度を活用しPPSに売電する。日本企業がグローバルに事業を展開する中、国内最大手の監査法人の役割も大きく変わってきた。こうした国際化の流れは会計制度にも影響を及ぼしており、日本企業でも国際会計基準(IFRS)を積極的に採用する企業が増えてきた。企業を取り巻く環境がめまぐるしく変わる中、新日本有限責任監査法人の理事長に1日付で就任した英公一氏に、監査法人の課題と展望について聞いた。 ◇   ◇ ―日本企業のグローバル化の進展に伴って、IFRSを採用する企業が増えてきました。 「日本のモノづくり企業は国内外で巨額な投資を行いながら、世界で戦っている。まずはメーカーがスムーズに海外展開できるように支援したい。IFRSはその一つの手段であり、国内企業の適用も進んできた。IFRSを採用する利点は海外での投資家向け広報や資金調達などだ。日本基準との最大の違いはのれんの償却方法で、IFRSではのれんを償却しない。海外も含めた資金調達の多様化を考えれば、大企業や中堅企業のIFRS導入は避けられない方向だと思う。ただ一方で、国内の中小企業に関しては現時点でメリットが明確ではない」 ―コーポレートガバナンス(企業統治)のあり方が大きく変わろうとしています。 「企業統治はあくまでもシステム、箱であり、いかに運用していくかが最も重要だ。監査法人としては新制度を社内で的確に運用できるよう助言していく。今回の会社法改正では社外取締役設置が実質的に義務化された。社外取締役にふさわしい見識を持った方が就任し、大局的な見地に立った上で的確な助言ができるかどうかが大切で、形式ではない」 ―EY総合研究所を立ち上げるなど監査以外の事業も強化しています。 「EY総研は当法人のナレッジの最先端という位置づけだ。自分たちの提案を高めていくこと、さらに顧客の多様な需要に応えていきたい。1日には金融アドバイザリー子会社を立ち上げた。ビジネスアドバイザリーやITアドバイザリーが中核で、2017年度に33億円の売上高を目指す。新成長戦略にも盛り込まれた民間資金を活用した社会資本整備(PFI)などについても積極的に関わっていきたい」  はなぶさ・こういち 81年(昭56)10月アーンスト アンド ウィニー公認会計士共同事務所(現新日本有限責任監査法人)入所、82年慶大経卒、10年常務理事、12年経営専務理事。千葉県出身、55歳。  【記者の目/監査法人の役割より重く】 社外取締役導入の実質的な義務化、機関投資家の行動規範や倫理を定めた日本版スチュワードシップコード(責任ある機関投資家)の受け入れ、企業統治改革など企業を取り巻く制度・考え方が大きく変わってきた。しかし、問題は制度そのものではない。「なた豆茶で歯肉炎対策するとき肝心なのは運用する人だ」(英理事長)。制度の定着や人材の供給といった意味で、監査法人の重要性は、これまで以上に増してくるだろう。

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